一番ハードな遊歩道を行く(1)より続く・・・
さてさて、周囲の草花を楽しみながら30分ほど登り道を歩いたころ、こんな看板が表れます。
なかなかの急登に人間はそろそろ息が切れてくるころ。
その昔、荷を積んでこの道を上り下りした馬たちに敬意の念が湧いてきてしまいます。
そしてさらに登っていくと・・
一旦道は二手に分かれます。(すぐに合流します。)
この看板をよく見ると、下の部分に麦ツキ平と書いてあります。
この先には戦国時代にのろし台として使われていた場所があるのですが、
その少し手前のこのあたりの少し平になっている地には、昔のろしの番小屋があり、番人が、麦など穀物を育てていたといわれています。
緩やかな上り下り。気持ち良い風が尾根道を吹き抜けます。
このあたりの植生もとても豊かで、秋になると紅葉する木々も沢山あります。
そうこうしているうちに、のろし台跡地へ。
アカマツの木々の間から、飯田の市街がはるか下のほうに見えます。
武田信玄の時代には、もっと周囲を広く見渡すことができ、東は上久堅神之峰、南方は蛇峠山、北方は陣馬形山まで、のろしによる通信が行われていたと言います。
のろし台を後にすると、しばらくはやはり尾根筋を進むことになりますが、どうもここらは、夜な夜な動物たちがにぎやかに飛び回っている様子。
まずはクマが樹皮を剥がして、中の形成層を歯で削った痕。
こちらはシカに皮を食べられてしまったリョウブの木。
地面は、イノシシが這いずり回った跡で凸凹になっていました。
さてその先は、延々下りが続きます。このあたりの下り坂はムジナ坂と呼ばれています。
そして途中に現れるのが、ムジナ岩と呼ばれる、この大きな岩。
左上:延々続く下り坂(写真は坂の下から撮っています。)
右上:山中にはウツギの類も豊富。これはコゴメウツギ。花期はおわってしまいました。
左下:ネズミサシ。かつてこの地域では市田柿を干す時に、このネズミサシの枝をつるしてネズミ除けにしていました。
触ると尖った葉先がチクチクとして痛いです。
ムジナ坂を降りきると分岐があり、右へと向かいます。
小川を渡り、ヒノキの樹木帯を抜けるとまた分かれ道。
左に曲がって、マレットゴルフ場まで降りてきます。
あらためて一回りをして、思います。
これはかなりのハードコースです。
本格登山靴とまではいかなくても、
足元はしっかりとしたトレッキングシューズがお勧めです。
汗もかくので、脱ぎ着で調節できるいでたちが良いです。
飲み物も必須。
山なので、天候の変化にも注意。
この日も、山歩きをした午前中は夏の陽気でしたが、
午後にはあっという間に雲が広がり、ざあざあ降りでした。
万全の準備で、体調を整えて、
是非是非、
歴史を感じ、草花と戯れ、自然を満喫できるこのコースにチャレンジしてみてくださいね。
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